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館長日記

第9回 大森良三画伯、京夫人から3度目の絵画寄贈

7月6日(月)、大森画伯と京夫人が来館され、自ら描かれた作品『牛島』を寄贈して下さいました。画伯からの寄贈は、今回で3度目となります。画伯は久慈市出身ということは存じておりましたが、実際にお会いしたのは東日本大震災のあった年でした。

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災の大津波により、久慈市は大きな災害を受け、もぐらんぴあは全壊しました。大森画伯と京夫人はいち早く久慈市を訪れ、支援金や作品の提供など故郷のため尽力されました。全壊したもぐらんぴあは、まちなか水族館として久慈駅前に場所を移し仮営業となりましたが、まちなか水族館へも復興のためにと支援金だけでなく、自ら『牛島』『アンバーホール』『久慈市民体育館』の3作品を描き寄贈してくださいました。また、母校の久慈東高等学校美術部の皆様と共に、海中の大きな絵を描いてくださり、まちなか水族館の正面を飾っていただきました。震災直後の大変な時期でしたが、お陰様で多くの来館者の皆様から、復興の糧となる力強い作品や心安らぐ絵を鑑賞していただくことができました。この時、初めて画伯ご夫妻にお会いしました。

 それから5年後(平成28年)の4月に元の場所で再オープンすることができました。その時には、久慈湾の北側に立地するもぐらんぴあと位置を同じくする牛島の、豊かな海と吹き抜ける風が感じられる絵画『牛島』を新たに描かれ寄贈していただきました。もぐらんぴあが元の場所に戻ってきたことを実感させてくれる、新たなスタートに相応しい作品でした。

 そして、震災から10年目となる今年(令和2年)の7月に、再びもぐらんぴあのために、前回より一回り大きな絵画『牛島』を描いていただき、ご夫妻でわざわざお届けいただきました。人々に感動的な作品を贈り続けるとともに、故郷にも変わらぬ情熱とご支援をお寄せ下さるお二人に心より感謝申し上げます。

 今年(令和2年)は、震災復興から10年一区切りの年となりました。お届けいただいた『牛島』は久慈湾のシンボル的な存在でもあります。もぐらんぴあも、牛島のように久慈市のシンボルとして、たくさんの皆様からご来館いただき、楽しんでいただける存在となれるように、見守っていただきたいと願っております。誠にありがとうございました。